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Fig-6 Block diagram of PID autopilot by using MATLAB

験を実施したFig-7に実験中の船首方位時系列を示すFig-7から、保針、変針共に良好に制御されていることがわかる。

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Fig-7 The result of the full scale experiment through PID autopilot

4. 操船教育
船乗りに要求される要件は、時代と共に変化してはいるが、車のドライビングテクニックに相当する、船を操る能力すなわち操船技量が重要であることに変わりはない。操船技量を向上させるためには、経験を積み、勘を養うことが重要である。と従来言われてきた。そこで、限られた教育時間内で、学生に多様な操船局面を数多く経験させるために、本船には操船シミュレータが装備されている。もちろん、実船による操船実習も実施しており、ここでは、こららについて述べる。
4-1. 操船シミュレータ11),12)
先に述べたように、本船には、本格的な操船シミュレータが教室、実験実習室を使って装備されている。操船シミュレータは、学生、航海士、船長、パイロットの教育・訓練および技量評価、船舶操縦性能評価、航路・港湾の設計、運河の再開発、操船系の人間−機械系研究等の分野において、世界中で積極的に利用されている本校では、練習船実習との積極的併用による教育効果向上、操船指導教官およびオペレータの確保、予算等の関係から、船内に装備されることになった。Fig-8に操船シミュレータの概要を、Fig-9にシステム構成を示す。

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Fig-8 Ship handling simulator

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Fig-9 Block diagram of ship handling simulator

4-2. 操船実習実船において、データ処理システムを有効に活用しながら、操船技量を向上させるための題材として、落水者救助操船を選んだ。トレーニング手順としては、
?落水者に見立てたブイを海中に投下する。
?講義で学んだ方法にしたがって操船し、所定の位置で停船する。
?DGPSによる航跡やアクチュエータに対する指令値の記録を、データ処理システムを使って確認することにより操船パターンを自己評価し、必要に応じて、船長、航海士からアドバイスを受ける。
というものである。一例としてウィリアムソンターン実習の航跡をFig-10に示す。

 

 

 

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